離婚

離婚は人生の大きな転換点です。このページには、離婚を進めるうえで頭に入れておくべき情報を、ごく簡単に記載しています。離婚を考えておられる方の判断の手助けになれば幸いです。

離婚をする前に

離婚をする前にもう一度離婚の意思をご自身で確認して下さい。
ご自身やお子様の将来を考え、それでもなお現在の状況を変えなければならないとき、以下の離婚の手続をすすめていきましょう。また、離婚すれば配偶者からの援助を得ることは難しくなります。離婚話を切り出す前にご自身で生活していくだけのお金や住居の準備はしておくべきでしょう。

離婚手続

協議離婚

夫婦で話し合い,離婚に合意した後に,役所に離婚届を提出して行うものです。
離婚届に記入することは、夫婦の署名、捺印、二人以上の成年の証人の署名と捺印です。子供が未成年の場合には、親権者の記入が必要です。

  • 協議離婚のメリット

協議離婚は当事者の意思の合致によって簡単に成立させることができます。また、費用もかかりません。

 

  • 協議離婚のデメリット

慰謝料や財産分与、養育費などの取り決めをしないまま協議離婚してしまうと、後々紛争が発生してしまうケースがあります。離婚に際しては、書面等記録に残る形で相手方と契約を結んでおけばこのような心配はなくなります。将来にわたって財産的給付を行うものなどは、公正証書を作成し、「約束どおりに支払わない場合は、強制執行を受けても異議はないです」との文言を入れておけばなお万全といえるでしょう。

調停離婚

協議離婚が無理な場合、家庭裁判所で調停になります。調停の申し立ては、家庭裁判所に調停申立書とともに必要書類を提出します。申立費用は印紙と切手で2000円程度です。申立後は裁判所から期日が指定されます。代理人がついている場合でも原則として本人も同行します。期日では、交互に調停委員から事情を聴かれます。期日の頻度は一か月に一回程度が一般的です。

 

  • 調停離婚のメリット

弁護士に委任しなければ、費用が安いこと、調停委員が第三者としているので、一方的に不利な条件の離婚を回避することができます。親権や慰謝料、養育費についても話し合うことができ、当事者間で決めたことは調書に記載され、不払いが起きた時には強制執行をおこなうことができます。

 

  • 調停離婚のデメリット

あくまで話し合いでの解決方法なので、相手が話し合いに応じてくれないと決着することができません。また、ご本人だけで調停にのぞまれると、調停委員から譲歩を求められた結果納得いかない形で和解してしまうこともあります。

 

裁判離婚

家庭裁判所に対して「離婚の訴え」を提起し、裁判所の判決によって行う離婚です。裁判所に離婚を認めてもらうためには、法律で定められた離婚原因を主張し、証拠を提出する必要があります。

親権について

親権とは

親権は身上監護と財産管理に区分されます。身上監護とは、子を監督保護し、教育することです。居所指定権といった権利も含まれます。財産管理とは子の財産を管理し、財産上の行為の代理人となることです。

親権者を決める判断基準

親権者をどちらの親にするかの判断要素については、子の利益及び福祉が最優先で考慮されます。親の監護に対する意思や能力、生活環境も重要な要素です。他にも、母性優先の原則、現状尊重の原則、子の意思の尊重、兄妹不分離の原則等がありますが、いずれもケースバイケースになってしまいます。子供が15歳以上の場合には子供の意思を聞くことが必要とされています。もっとも、最近は、15歳以下の子供に対しても意思を聞く場合が多いようです。

養育費について

養育費とは

養育費とは子供を育てていくための費用をいいます。子供が成人するまでの期間月額いくらという形で決定されるのが原則です。最近では子供が大学を卒業するまでの期間支払うことを取り決める事例も増加しています。養育費の金額については、夫婦の収入及び子供の年齢と人数に応じた算定表があり、これに基づいて算定されることになります。

東京家庭裁判所HP費算定表の使い方 (ページの下の方に算定票のPDFがあります)

養育費の増減額について

養育費の額は事情の変更等があった場合には、増減額することができます。増減額の要素としては、学校への入学や進学、医療費の増加、収入の低下等が挙げられます。

面接交渉について

面接交渉とは

離婚後、子を引き取らなかった親が子供と会って話をしたりすることのできる権利です。調停が成立した事案では、約半数のケースにおいて月に一回以上の面接交渉が決められています。

離婚原因について

協議離婚や調停離婚は話し合いによる離婚ですから、当事者間で合意さえできれば離婚することが可能です。これに対して、裁判離婚の場合には、法律で定められた離婚原因がなければ離婚することができません。 法律で定められている離婚原因は以下の5つです。

  • 1. 配偶者に不貞な行為があったとき
  • 2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき
  • 3. 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
  • 4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
  • 5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
  • 婚姻費用

    婚姻費用とは

    婚姻生活を維持するための一切の生活費です。婚姻費用は配偶者間で分担すべきものとされており、別居状態にあったとしても変わりません。また、仮に請求する側に別居をする原因があったとしても、基本的には請求に影響しません。

    有責配偶者からの離婚請求

    有責配偶者とは

    有責配偶者とは、婚姻を破綻させる原因を作った配偶者のことです。

    有責配偶者からの離婚請求は原則として認めらません。しかし、例外的に、①夫婦の別居期間が両当事者の年齢及び同居期間と比較して、かなり長期間に及んでいること②当事者間に未成熟子が存在しないこと③相手方配偶者が離婚により精神的、社会的、経済的に非常に苛酷な状況におかれることになるなど、離婚請求を認めることによって相手方が大きなダメージを受けるような事情がないことの3つの条件を満たせば有責配偶者からの離婚請求が認められることもあります。

    慰謝料について

    慰謝料とは不法行為によって受けた損害を回復するために支払われる金銭のことをいいます。慰謝料額は法律で定められてはいないので各事案に応じて裁判官が判断します。一般的には200万円前後の慰謝料額が認められているケースが多いといえます。判断要素としては、婚姻破綻の原因の責任、別居期間等が挙げられます。また、慰謝料とは別に財産分与を受けることもでき、慰謝料請求は離婚後も3年間は可能です。不貞行為があった場合には不貞行為の相手方に対しても慰謝料請求することが可能です。この場合には、対象となる行為が婚姻関係の破綻前に行われたことを立証することが必要です。

    財産分与について

    財産分与とは

    財産分与とは婚姻生活を送っている間に協力して作った財産を分けることをいいます。財産分与の対象になるのは夫婦の共有財産で、これは実質的に夫婦の力で築いてきた財産を指します。これに対して、結婚前から所有していた財産や、相続を受けた財産等については夫婦固有の財産として財産分与の対象にはなりません。具体的な対象財産としては、預貯金や不動産、株式や車といったものが挙げられます。財産分与の請求は離婚後でも2年間は行うことが可能です。

    離婚するにあたって弁護士をつけるメリット

    話し合い段階

    離婚原因を裏付ける証拠の収集についてアドバイスを得ることができます。財産的請求をするにあたっては財産隠しにあう前に適切なアドバイスにより、財産を把握できる場合もあります。

    調停段階

    調停委員は第三者にすぎません。あなたの意見を法律的に代弁してくれる専門家をつけた方が有利な条件で離婚することが可能です。これに対して、相手方に代理人がついているのに、あなたにはいない状態だと不利な条件で納得のいかない和解をするリスクもあります。弁護士はこれまでの経験や判例から個々のケースに最適なアドバイスをすることができ、弁護士費用を考慮しても、トータルでは弁護士に委任した方が経済的だったということも十分考えられます。

    裁判段階

    裁判官を説得する必要があります。法廷では専門用語が使われることから、法律の専門家に頼むのが安全をいえるでしょう。

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