IT法

ゲーム実況を配信したい!

  • 執筆者:弁護士椿良和

最近、ぽかぽか陽気で春めいてきたと思ったら、また寒くなってきましたね。
当職、頭の芯から冷えます、坊主だけに。
こんにちは、弁護士の椿です。

当職は、小学生の頃に、いわゆるテレビゲームデビューをして以来、ファミコン、ディスクシステム、スーパーファミコン、セガサターン、プレイステーションと新しいゲーム機器が登場する度にゲームに熱中したものです。

そんな当職にとって、高橋名人と毛利名人は、連射機能付きのコントローラーが出るまでは、憧れの人でした。

16連射、指がつりそうになりました。懐かしいです。
ただ、ドラクエやFFで主人公のレベル上げてレベル99にしても自分のレベルが上がっていないことに大学生になってから気付き、ゲームをやらなくなりました。

ということで、ゲーム実況中継を動画配信した場合、法的にどのような問題があるのでしょうか?

せんせ~い、オレ、ゲームが好きで、今、桃太郎電鉄にはまってて、YouTubeでゲーム実況を動画配信しようと思ってるのですが、なにか問題がありますか?

ゲーム実況中継は、いろいろな人が動画配信しているよね。
桃鉄の実況中継については、お笑い芸人の陣内智則氏がYouTubeで動画配信していますね。
陣内氏は、KONAMIからの許諾・協力を得て、YouTubeで動画配信をしているはずです。

そうなんですね。
KONAMIから同意とるの大変そう。ぴえん。

ということで、今回は、ゲーム実況の動画配信に関する法的問題について、検討いたしましょう。

1 ゲームと著作権

ゲームは、通常、創作性もありますし、著作物であることに争いはないといえますが、そのカテゴリとしては、影像が連続していることから、「映画」の著作物(著作権法10条7号)とされています。

2 ゲーム実況の録画・配信と著作権

動画配信をするために、ゲーム実況を録画又は保存するのは、ゲームの「複製権」(著作権法21条、30条参照)を侵害する行為といえます。  また、生又は録画にかかわらず、インターネットを通じて、ゲームの実況を配信するのは、ゲームの「公衆送信権」(著作権法23条)を侵害する行為といえます。

3 ゲーム実況動画配信と著作者による同意

ゲームの実況動画を配信する場合には、ゲーム会社による許諾がある場合(ゲーム会社との契約など)を除き、まず当該ゲーム会社における動画配信に関するガイドラインを確認する必要があります。

桃鉄の場合、KONAMIのHPを見ると、動画投稿ガイドラインが掲載されていますので、このガイドラインに従ってゲーム実況の動画配信をすればよいことになります。

例えば、プレー動画を投稿する際の禁止事項として、以下のものがあります。

・ 営利目的での投稿。ただし、投稿した動画配信サイト上のシステムを用いた収益化については、本ガイドラインの解釈に限り、営利目的とはみなしません。
・ 他の商品・サービスや企業等の宣伝広告に使用すること。
・ 誹謗中傷、宗教活動、政治活動、反社会的活動の目的での投稿。
・ 公序良俗に反する内容を含めたり、違法な情報と組み合わせたりすること。
・ お客様以外の第三者が作成した動画を無許諾で転載すること。

(詳しくは、KONAMIのHP参照) https://www.konami.com/games/momotetsu/teiban/cp-movie.html

4 補足(ゲーム実況自体の著作物性)

「著作物」(著作権法2条1項1号)として、著作権法による保護が認められるためには、少なくとも人間の精神活動に関するものであり、かつ、著作者の個性が何らかの形で現れているという創作性が認められる必要があります。  例えば、ゲームの実況自体についても、その実況方法に創作性などが認められる場合には、ゲームという著作物を利用した二次的な著作物(著作権法2条1項11号、11条)などとして、著作権法で保護される可能性があります。

5 まとめ

以上のとおり、ゲーム実況の動画配信をする場合には、著作権が法的に問題になりますので、当該ゲームの著作者のHPを見るなどして、動画配信が認められているか否か及び動画配信のルールを確認し、そのルールを守りながら、動画配信をするべきといえます。

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