最近SNSで自分の話ではなく人の話や聞いた話が投稿されていることを見かけませんか?
投稿する側にとってこのような行為が法に問われる事があるのでしょうか。
そのリスクや危険性について柴田佳佑弁護士に聞きました。
プライバシーとは?
カフェでコーヒーを飲んでいたら、隣の席の人が話をしている。話を聞いているとその内容が面白かったので思わずツイートしてしまう。会話の内容が興味深かったら思わずツイートしたくなってしまうこともあるかもしれません。ですが、このようなツイートはプライバシーを侵害する違法な行為になることがあります。
プライバシーとは大まかには、一般に知られていない私生活上の事実(本当か嘘かは問いません。)で、他の人に知られたくないもの、といわれています。
例えば、○○さんの夫が不倫しているとか、△△さん夫婦が大ゲンカして離婚危機だとかいった話はプライバシーになります。このような話を聞いてツイートしてしまうとプライバシー侵害になる場合があります。その他にも、××さんが逮捕されたといった話をツイートしてしまうと、その話がでたらめであれば名誉毀損にもなります。
公共の場で聞こえるように話しているほうが悪いのでは?と思いたくなりますが、話している側は無関係の人に聞かせているわけではありませんし、AさんとBさんがその場にいないCさんの話をしていればCさんにとっては全く関係のない話です。
その一方で、例えばニュースになっている話題の話を聞いてこのような意見があるという内容のツイートでしたらプライバシーに関するツイートではありません。
法律的にはこれまでお話ししてきたとおりですが、知らない人が自分たちの会話を聞いていてツイートされるというのはツイートされる側にとって気持ちの悪いことです。このようなことはしないほうがいいでしょう。
その一方で、何気ない会話をだれかに勝手にツイートされても違法ではない場合もあります。嫌な話ですが、何気ない普段のおしゃべりも他人が聞いているところでするとだれかが聞いていて拡散されてしまうかもしれないということも、心の片隅に置いておいたほうがいいかもしれません。